花チャンネル

日々、私の中から生まれる詩、言葉を綴っています。

自由な信念、不自由な信念

人は鎖と牢獄を愛する。


人から預かり受けたその信念は、自らを律する鎖、自ら入る牢。


その鎖に縛られたものは、疲れ果てても、倒れることは無い。
なぜなら磔にされているから。



その牢にいれば自分が傷つく事もない。
なぜなら、自分を囲う鉄格子が自分を守ってくれるから。


不安の無い安定。
同じ牢に入る、気持ちを分かち合う仲間。
孤独ではないが、自由もない。
だが心地が良い。



その牢の外に広がる世界は不確定要素の塊。
不安だらけの不安定。



安全な不自由を人は良く選ぶ。


では牢の外に住む人間はいるのか。



居る。



圧倒的な自由と孤独を満喫している。


いかにして彼らは、鎖を千切り、牢を破ったのか。



そんなものは初めから無い。

牢には初めから鍵など掛かっていない。
鎖は初めから外れている。



「自分を守ってくれる何かなど、初めからありはしなかった。そもそも敵などどこに居る。なら、自分の足で窮屈なここを出る。」
と決めただけだ。



彼らは、鎖で「立たされる」事はなく、自らの足で立っている。
自らを守る牢はなく、裸一つで、世界を自由に歩いている。


彼らは外の世界で、自由に生き、出会い別れ、死んでいく。


そんな彼らの生き方を牢の中の人は
「自由」だの
「勇気」だの
「命知らず」だの
「この牢の存在意義が問われる」だの
もてはやし、ねたみ、さげすみ、好き勝手に言う。



「私の選んだ生き方を人にどうこういわれる筋合いはないが、君たちも私と同じ人間だ。何も変わりはしない。」




彼は言葉にする事もなく、どこまでも高く、広い空を見上げていた。








「ビジネス書」
自己啓発書」

普段まったく読まない本達。
なんだかすごく怖い顔したおじさんが読むイメージで、なんとなく敬遠してました。


読まず嫌いもダメかな?なんて思って読んでみました。
ページを開いた瞬間に感じた
「違和感」
「圧力」
「私、すごく良いこと言ってるでしょ感」
「あなたの事情なんて知らない、とにかく私の話を聞いて。そうすれば上手く行くから。」

すごく強い本だった。やっぱり合わなかった。


この本を、人の言葉を真に受ける正直な人や
精神的に弱ってる人が読んだらどうなるんだろう。


本屋さんの片隅で妄想モードに入って浮かんで来た言葉です。




本は自分の世界を広げてくれる素敵なアイテムです。

皆さんにも自分に合う本が見つかりますように。