日なたぼっこパワー
秋晴れの澄んだ空気を吸うと、自分の体が透明になっていくのがわかる。
鳥の声
日の暖かさ
ほほに当たる風
空の青さ
この全てが「私」
その時、私は体を抜け出して
空になり
風になり
日差しになり
鳥の声になる。
そして吸い込む空気と共に私は体に戻っていく。
日なたぼっこは心に良い。
私が自然に還っていく。
その自然の生命力と共に私は体に戻っていく。
人の世界で荒々しい波にもまれた時、私はこの生命力を取り戻しに行く。
できればずっとそうしていたいけど。
人の形を持っているから、人の世界で生きていく。
この感性を持っていなければ、もっと強くタフに狩猟民族のように生きることが出来たのだろうけど。
でもこの感性のおかげで、日なたぼっこで元気になれる。
太陽からの贈り物を人に手渡す事ができる。
その生命力を必要としている人がすぐに分かる。
個としての私に力はないけど、私を経由してのエネルギーならたくさんあるから。
「これからも人の世界で、人に触れ合いながら、ありのままで生きていく」
そんな事を思う、晴れ渡った秋の朝なのでした。